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釦の話|堂島店(大阪)

2019-12-04|

いつもご覧いただきましてありがとうございます。

 

スーツやコートをオーダーされる際、お客様それぞれで楽しさを感じていただける部分は異なるかと思います。服地選びや採寸、デザイン決めなど既成品の買い物とはまた違った楽しみ方があります。その中でも、釦選びや裏地を決める工程は楽しまれる方も多いのではないでしょうか。サイズ感や服地選びに関しては、フィッターの意見を基に進めていくことも多いですが、釦や裏地はそれぞれのお好みを反映しやすい部分でもあります。

実際にお選びいただいた服地を当てながら自分好みにカスタマイズしていくと、服地単体でご覧いただいている段階よりも、より一層自分だけの一着に仕上がるイメージが湧いてきます。ただ裏を返すと、選択肢が多いが故に迷われる方が多いのも事実です。特に釦に関しては表に見える部分ですので、わずかな色や大きさ、素材の違いがスーツの印象を左右します。

 

 

迷われた方に基本的にお勧めしているのは、履かれる靴に近い色の釦にすることです。黒靴には黒釦、茶靴には茶釦を。そうすることで統一感が生まれ、全体として引き締まって見えます。また、素材によっても服地との相性の良し悪しがあり、樹脂製の釦、ナット釦(ヤシの実を加工したもの)、水牛釦(水牛の角を加工したもの)ではそれぞれに風合いが異なります。例えばマットな服地であれば、釦もなるべく光沢感を抑えたものの方が、より質感がマッチします。ただ、これはあくまでスーツとして「外さない」為の選び方ですので、プライベートでも着るようなジャケットであれば、敢えて服地と釦とのコントラストをおつけていただいてもお洒落です。

 

ぜひお選びいただく際の参考にしていただけますと幸いです。

 

西村 大翔

 

 

京都ビスポーク 堂島店