大晦日におもう｜京都本店
本当にあっという間だった２０１５年もいよいよ終わろうとしています。
今年も一年間多くのお客様にご愛顧いただき、我々スタッフ一同心より御礼申し上げます。
２０１５年は記憶に新しいラグビー日本代表の快挙など嬉しい話題があった半面、世界中で考えられないような暴力的なテロやその報復として空爆など簡単に人の命を奪ってしまう行為が頻発し、だんだん人間としての道徳や倫理がマヒしてしまうようで本当に悲しい一年でした。毎年の様に起こる自然災害など、我々が子どものころには想像もできなかったような天災や人災が世界中で毎年のように起きてだんだんマヒしてしまいそうです。
あの美しいパリの街でさえ「今は危ないから…」という言葉とセットになる現状。進み過ぎた文明社会と経済優先の世界の社会構造のひずみの様な気さえします。
一方、あらゆる業界で技術革新が進み、今やスマホとタブレットがあればなんでも出来てしまう時代に…。自動運転のタクシーはもうすぐ実用化の実験が始まるそうです。
最近ふと思うのですが、もう人間の望んでいる事のはるか先のニーズに対応した商品やサービスだらけになり、困ったり考えたり工夫したりしなくても生きていける時代になったのかもしれません。
そう考えると我々オーダーメイドの時代はとてもアナログです。でもアナログだからこそ、お客様と私たちが言葉を交わし合い、ニーズを察しながら一着のスーツをワクワク感たっぷりに作る上げる…この「Be Spoken」な行為こそ私たちがこの時代において大切にしたい「人間にしかできない仕事」として、非効率だけれども本当に大切なやるべき事をコツコツと工程に組み入れることで、数値化するには難しいけど何とも言えない「味」のある、その人だけのスーツと言う服装が出来上がります。
こんな不安も大きくなった時代に私たちができることは、私たちの仕事に誇りを持ち、日々技術や知識を磨き、お一人お一人のお客様を笑顔にし、京都ビスポークで仕立てたスーツを自信にあふれた表情で来ていただけることこそ人間らしい仕事なのだと改めて思う今日この頃です。
そんなわけで我々京都ビスポークのスタッフ一同、来年も頑張りますので、どうよ宜しくお願い申し上げます。
最後になりましたが、来年が皆様にとって不安のない安心して暮らせる素敵な一年になりますよう。
