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11周年の朝|全店

2021-10-10|

本日2021年10月10日で京都ビスポークは、開店11周年を迎えさせていただく事ができました。
この日を迎えるといつも11年前の京都ビスポークを開店した時のことを思い出します。
人生で初めて経験したリーマンショックからまだ回復途上の2010年10月10日も今日と同じような柔らかな日差しが心地よい朝でした。
いざ開店してみると、少しでも暇な日があれば焦り、少し忙しければホッとするといった感じだったのを覚えています。
2年目に最悪の原発事故を伴う東日本大震災が起こり、まるで映画のような出来事が実際に起こっている現実を目の当たりにした記憶も傷跡もまだまだ鮮明なうちに、昨年初頭に今回の中国武漢で発生した新型コロナウイルスによるパンデミック。
後世に語り継がれるであろう歴史的出来事がその他の自然災害を含めいくつもこの10年余りの間に発生しました。
コロナショックでは飲食関係・旅行関係など大きな影響を受けた業種があるなかで、私たち紳士服を含むアパレル業界も大変大きなダメージを受けています。
しかし、開店した11年前もそうであったように、リーマンショック後の不況の中で自らの事業と求められていることを必死で見直し、「きっとこうあるべきだ」と信念を持てたことだけに小細工なく挑戦した経験が、対策マニュアルの無い今回のコロナショック下では、もう一度原点に返り、決して目先に走ることのない判断や対策することにつながっています。
人生いろいろなことがありますね。しかし、こういうことがあるたびに11年前の開店当初からお客様をはじめたくさんの皆さんに支えていただきながらやれている事に改めて気づき、不思議なほど幸せな気持ちになります。改めまして、いつもお世話になっている顧客様はじめ私たちを支えてくださる多くの皆様に心から感謝申し上げます。

 

そして、
今シーズンから、私たちは初めて「やっぱりスーツが一番かっこいい」というテーマを掲げて臨んでいます。

コロナによって人と人とが出会えない日々が2年近く続き、冠婚葬祭や様々なイベント、仕事の面ではリモートワークなど、人と人が直接出会うことができない中で、ビジネスウェアのカジュアル化や服装の簡略化が進み、我々の業界でもそのようなモノづくりに大きく舵がきられているように思います。
しかし、私たち京都ビスポークは考えれば考えるほど、お仕事や社会の中で大人として一番かっこよく、一番凛とした雰囲気を纏わせパワーを与える服装は、やっぱりビシッと身に合ったスーツスタイルだという考えに行きつくのです。
なので、私たちは正統派クラシックを仕立てるビスポークテーラーとして、「やっぱりスーツが一番かっこいい」と言う信念をもって、コロナショックからドラマチックに立ち直り、新たな世界で頑張られる皆さんを装いの力で後方支援できる存在であろう!と想いを新たにした次第です。

12年目の京都ビスポークをスタッフ共々どうぞよろしくお願い致します。

 

2021年10月10日
京都ビスポーク代表 高橋 平