京都ビスポーク開店10周年のご挨拶| 2020-10-10||お知らせ 京都ビスポークは2020年10月10日をもちまして、開店10周年を迎えることができました。 2010年10月10日10:00という偶然「10」がきれいに並んだ日に私と森下、そして今は郷里でがんばっている女性スタッフの3人でスタートしました。当時、リーマンショックの影響がまだ色濃く残る状況下で、さらに今ほどオーダーというものが身近でない中で、希望とそれをはるかに上回る大きな不安いっぱいの中での船出でした。しかしオープンしてみると友人や知人をはじめ、応援してくださった多くの方が「ちょうどスーツが欲しかった」と言いつつ、あきらかにご祝儀代わりにスーツを仕立てに来てくださいました。その笑顔の奥に「がんばれよ」という無言のメッセージを感じ、本当に涙が出るほど嬉しかったことを今でもはっきり覚えています。 以来、ふらっと来店いただいた方からプロ顔負けの知識をお持ちのスーツ通の方、遠方からご来店いただいた方まで本当に多くのお客様に支えられながら、一つの区切りである10年を迎えることが出来た事を本当に嬉しく思います。そしてこの節目を迎えることができたのは、皆様からの多大なるご支援の賜物であり、改めて深く感謝と御礼を申し上げる次第です。 京都ビスポークの起源は、仕立て職人だった祖父が1950年に開業した小さなビスポークテーラーです。私も幼い頃からたくさんの洋服と、強力なスチームの出る業務用アイロンやミシンに囲まれて育ちました。祖父もその跡を継いだ父も「お客さんに喜んでもらう」という言葉を口癖のように言っており、それが幼い頃の私にとってもすごく誇らしいものでした。その想いが「誰もが手にすることができる安心な価格で、思う存分オーダースーツの楽しさ、素晴らしさ、そして身に着ける醍醐味を知ってもらいたい…」という京都ビスポークの変わらぬコンセプトの基となっており、これからの10年、そしてその先もこの初心であり京都ビスポーク不変のコンセプトからぶれることなく歩んでまいりたいと思っております。 今でも「リーマンショック」の記憶が褪せない中、「コロナショック」という思いがけない状況の中で10年を迎えることとなりましたが、京都ビスポークのオーダースーツが、身に着けるお客様のお仕事の成功と明るく幸せな人生の一助となるように、そしてお客様にとって魅力的なテーラーであれるようにスタッフと共に日々努力していく所存です。 今後とも、ご指導ご鞭撻を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。 京都ビスポーク 代 表 髙橋 平