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この渦中に思うこと…|銀座店

2020-05-18|

今私共は、オリンピックの延期、人がいない街、感染症の恐怖など未曽有の経験している。こうい

う時こそ、なるべく基本的な生活リズムを継続できるに越したことがないと多くの人は考えます。

私事ですが、過日の出勤自粛中の自宅では食事、掃除、ストレッチ、散歩などの暇つぶしには都合

がいいホームウェアでいると、いざ仕事に取りかかろうとしてもどうも気分が乗らない。能動的で

崇高なやる気と集中力を持ち合わせている己だったならば、これだけ自由な時間を持て余すことは

なかったはずである。必死さが足りないのか? 嫌悪の日々を過ごしてしまいました…

そんな中、先週より銀座店の営業を再開しました。

私の勤務日の起床は、まず外の空気を吸いながらコップ一杯の水を飲む。シャワーを浴びた後、朝

食を採り身体を整え、シャツ、ネクタイ、カフリンクス、香水、靴下、トラウザース、ブレイシー

ズ、ハンカチ、ポケットチーフを合わせたジャケットを装着し、鞄を携えシューズを履くという順

番を堅持している。若い時は面倒に感じたが、約40年近くも繰り返していると癖になっていて久し

ぶりに気持ちよかった。

そんな時、ハッとした!

スーツは着ているその事実よりもスーツを着る過程 ( 生活 ) が大事であり、装うことの意義本質か

らくる爽快さを再認識した。スーツはその着方で自身の生活を豊かにできる洋服であることは解っ

ていたつもりだった。このコロナ渦は希薄になっていた注文服への想いを活性させてくれた。

さらに、格好つけて言えば、お客様と共有・提供すべきはその思考起源の純粋さであって商いの打

算ではないといまさらに痛感した。

京都ビスポークは注文服で皆様を幸せにするために、更に純度を高めて邁進して参ります。

格好つけすぎで逆に鈍臭いブログでしたが再開への想いとご解釈いただき、今後ともよろしくお願

いいたします。

 

 

峯崎   八木橋   古賀(筆)