ARTHUR HARRISON|堂島店(大阪)
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スーツ服地には、バンチブックを見ただけでは「良さ」を掴みづらいものがあります。
というのも、ハリやコシが魅力の服地は、広い面積での集合体となった時にその本質が発揮されるからです。
とりわけ、ARTHUR HARRISON(アーサーハリソン)はその差が如実です。
ハリコシがあるというのは、負荷が掛かった際に服地自体が元の形に戻ろうとする力を指します。
ARTHUR HARRISONは織り上げる段階でひとつひとつ、しっかりと目を詰まらせることで、またその加減によってこうした自立性を服地に持たせます。
そしてそれは光の返し方にも効果を齎しており、描く光沢のラインは直線的でパリッとした力強さがあります。
スーツになった時の存在感は申し分ありません。
英国物にイタリア物。好みは人それぞれですが、嫌う者がない「本物」と呼べる服地です。
南 勇真